シラバス詳細

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タイトル「2025年度」、カテゴリ「全学共通教育-キャリアデザイン科目」

科目情報

科目名

キャリア・ベーシックⅠ

講義名

キャリア・ベーシックⅠ〈自己探究〉

クラス

01

担当教員

勝又 あずさ

実務経験のある教員による科目
配当

全1-4

キャンパス区分

成城キャンパス①

開講学期

前期

開講時期

曜日・時限

金4

科目種別

講義・演習

単位数

2

講義情報

英語科目名

Career Basic I

副題

他者との対話を通して自己を探究し、将来の可能性を拡げる

授業の内容

本科目の目的は,学生が,他者との対話を通した自他理解と,大学生活と卒業後も視野に入れたライフ・キャリアについて考えることである。
具体的には,自らキャリアを形成していく上で必要な考えかたを,理論と実践を組み合わせながら学んでいく。
授業の前半は“自分らしさ”を追究し,後半は“キャリアビジョン”を描いていく。中盤には即興演劇の公演セッションを予定している。
この科目の大まかなながれは,以下のとおりである。
1.自分の歩んできた道をふりかえり,今,自分の糧になっている出逢いや正念場を意味づける。
2.自分の強みを整理する。他者の魅力を知り自分を視る。集団における自分を観る。
3.将来を描き,目標を設定し,コミットする。(目標は決めつけず柔軟な発想で)
大学時代のこの節目に自分と他者を理解し、関係を構築しながら,「成城学園で育む人間像」を体現していく。

本科目は,成城大学キャリア教育プログラム「Seijo Career Program」(SCP)の基本コンセプトである,「働く×学ぶ×貢献する×生きる」をベースに,生涯を通して自律的にライフ・キャリアを構築していくことを大きな目標とする。

【実務経験のある教員等による授業科目】
科目担当教員はソニー株式会社(現;ソニーグループ)にて24年間,主に広報・PRとキャリア支援・人材育成を担当し,独立後には株式会社(教育事業)を設立した。これまでの実務経験を活かし,個人が他者や社会と関わりながら自律的にキャリアを構築していく,その重要性について多様な事例を紹介しながら授業を展開する。

到達目標

本授業では下記4点を到達目標とする。
1.キャリア構成のプロセスを通して自らのキャリアの意味構成ができる。
2.自分と他者と社会について考え,大学で学ぶ意味,働く意義について,自身の意見を論理的に表現できる。
3.集団の中で自らの価値を表現し,他者の価値を引き出し,リーダーシップを発揮する場をつくる。
4.キャリア開発に関する諸理論を理解し,自分なりの解釈ができる。

授業の方法

毎回,講義と演習を行なう。授業は,アイスブレイク・講義・演習・ふりかえり・ピアフィードバック(メッセージの贈りあい)で構成され,対話・グループワーク・ちいさな発表を行なう予定。
教室での座席については,毎回ランダムに配付する座席票の番号に座り,毎回異なるクラスメイトとワークを行う予定。
また,授業では毎回,終了時にその日の学びとふりかえりを記した授業レポート(500字以上といったように文字数を指定)を,WebClassを通して提出する。
授業を構成・運営していく中,学生にはさまざまな役割を担ってもらう。授業には社会人が参加することもある。多様性を尊重しあうクラスを,この授業でしか得られない場を,全員でつくっていきたい。
上記を十分に認識の上で,履修を検討のこと。

授業の計画

内容

オリエンテーション キャリア構成の意義 ライフ・キャリアにおける人権の尊重,クラスづくり
この科目の趣旨を理解し,この授業で誰とどんなことを学び,何を得たいか,個々に考えチームで共有する。
多様性を大切にすることについて,ライフデザイン(自分の生き方を創ること)の導入として議論する。

自分を理解しよう① 性格タイプを知ろう(エニアグラム)
クラスメイトとの関係構築と,自己理解・多様性理解を目的としたワークショップ
「エニアグラム」の考え方をベースに自身と他者の性格の特徴と違いについて考える。

自分を理解しよう② 歩んできた道をふりかえる(理論:ライフキャリアレインボー・統合的人生設計)
まず自身の過去と今についてふりかえる機会を持つ。自身のキャリア(歩んできた道・出逢ったキーパーソン)に関心を持つ。サークル・オブ・ライフのワークを行う。

キャリア構成インタビュー演習①自己概念(理論:キャリア構成理論)
ロールモデル(憧れ尊敬する人)を3名あげ,自己構成と自己概念を記述するための形容詞を特定する。
「キャリア構成理論」の紹介,キャリア構成インタビュー(演習①-⑥)を行う目的を説明。

キャリア構成インタビュー演習②価値観(理論:職業選択理論)
よく読む雑誌,よく観るテレビ,ウェブサイトを3つあげ,職業興味のタイプ(ホランドタイプ)に分ける。興味がある環境や活動の種類を特定する。

キャリア構成インタビュー演習③人生台本(理論:計画された偶発性理論)
大好きなストーリーを要約し,転機の結果を想定するために用いるストーリー・文化的な台本を理解する。

ゲストセッション①キャリアの多様性と社会正義
人には個性・魅力があり,個々の持ち味を生かした生き方は多様であることを学ぶ。

キャリア構成インタビュー演習④原動力 指針となる言葉 (理論:キャリアアンカー)
好みの名言・格言を挙げ,自分を後押しする力について考察する。

ゲストセッション②即興演劇を通してキャリアの不確実性・人との関係構築を学ぶ
即興演劇集団「TILT」の役者陣を招聘し,即興演劇を観賞しながら学生自らも参加する。シナリオがない,先が見えない,予期せぬ状況でも,まずやってみる,こだわりから解放する,といった考え方を学ぶ。

10

キャリア構成インタビュー演習⑤人生の見方(理論:経験学習理論)
経験をふりかえり教訓を見いだす。キャリア形成,人生の岐路について話を聴き,意義を見出す。
キャリア構成インタビュー演習⑤人生の見方についてはその方法を説明し自習とする。

11

ディスカッション①働きがいと生きがい(理論:バウンダリレスキャリア・プロティアンキャリア)
将来どのように働きたいか,生きたいか,人はなぜ働くか,事例をもとに議論をする。

12

ディスカッション②未来を描こう(キャリアコラージュ)
ライフステージとキャリアステージといった人生の全体を描き,自らの役割とビジョンを考える

13

ディスカッション③未来を描こう(キャリアビジョン)
大学卒業後社会にでて3年目までのキャリアを具体的に描き,だからこそ今何をすべきかさかのぼって考える。

14

キャリア構成インタビュー演習⑥自分へのアドバイス
これまでの演習を通して整理してきた内容をもとに作成した「ライフポートレート」(宿題)の改訂と再構成を行う。

15

ディスカッション⑤未来を描こう(キャリアプラン・アクションプラン・コミットメント)/授業全体のふりかえり
実現可能な計画を立て,今後の実践と継続的発展に向けてコミットメント・授業の総まとめ

授業の計画の補足

上記は予定であり変更する場合がある。

課題に対するフィードバックの方法

毎回の授業終了時に提出する授業レポートについては,翌回の授業冒頭でフィードバックを行い,学びの意味づけを行う。

授業時間外の学修(予習・復習等)

1.毎回の授業の予習・復習:学び得たことを授業レポートとして提出する。
2.自身の経験や体験に対して都度ふりかえり,各自で学びや課題を整理する。
3.授業後の復習・ふりかえりと,翌回に扱うテーマの予習としキャリアノートの記入を行う。
4.理論については学習後,自分なりの解釈を書きとめ,翌回に備え質問を整理しておく。
5.クラスメイトとのピアフィードバックや課題解決のための議論の場を自発的にもつ。
6.授業終了時にはすべての回の学びをふりかえり言語化し,その学びを活かす経験学習の習慣をつける。
7.授業時間外の想定学修時間は1回の授業につき4時間程度とする。
尚、授業中に投射するスライドの内容は,授業中に書き留めきれない場合には,WebClassにアップロードしたスライドを使用し追記して復習し,キャリアノートを成熟させる。

 

1回の授業につき予習・復習あわせて最低4時間の学修が必要となります。
「授業時間外の学修(予習・復習等)」に明記されている想定学修時間の合計が4時間を上回っている場合は、その学修時間を必要とします。

成績評価の基準と方法

成績評価の基準と方法

割合(%)

平常点(授業への参加度等)

30

小テスト

小レポート

30

定期試験

定期試験に代わるレポート

35

その他(補足欄参照)

5

成績評価の基準と方法の補足

下記の合計点で評価する。
1.平常点(授業への参加度等)(30%)
2.授業で学んだことのふりかえり・解釈,授業レポートの提出(30%)
3.定期試験に代わるレポート(35%)
4.授業への取組み姿勢として,授業中の発言・質問・設営準備等の貢献,受講態度やペア・グループワークにおけるファシリテーションや,協同学習におけるリーダーシップ(5%)

尚,本学学則に基づき,出席すべき時間数の3分の1以上欠席した者は,当該授業科目修了の認定を受けることができない。

教科書

著者名

書籍名

出版社

発行年

価格

ISBN

教科書の補足

教科書は使用せず,教科書に代わる資料をその都度配付する。

参考文献

著者名

書籍名

出版社

発行年

価格

ISBN

参考文献の補足

マーク.L.サビカス(2015)『サビカスキャリア・カウンセリング理論』福村出版 2800円 978-4571240553
渡辺三枝子(2018)『新版キャリアの心理学[第2版]』ナカニシヤ出版 2200円 978-4779512940
その他,各テーマに関する書籍を授業の中で適宜紹介する。

即興演劇集団「TILT」 https://www.impro-tilt.com/ 

履修者への要望

授業初回に配付するキャリアノートは,その後の毎回の授業には必ず準備すること。また,各授業で資料を配付することがあるのでA4サイズのクリアファイル等,資料を整理するための文具を用意するとよい。授業第12回の”キャリアデッサン”では色鉛筆やクレヨンなどを持参。もちろんデータでの管理も効果的である。
この科目で何をどれだけ得られるか,それは自分次第である。変化を掴み進化する,違いを尊重し可能性を拡げていく。自分の未来を切り開く。相互成長の場を提供していく。主体的・意欲的に取り組む姿勢,そして当事者意識を持って参加することをこの科目の履修条件にする。互いを尊重し,強みを引き出しあい,気づきあい,応援をしあう,このクラスの形成こそ「キャリア・ベーシックⅠ〈自己探究〉 」の趣旨である。グランドルールを守り,互いを尊重しあう場を全員でつくっていきたい。尚,この授業は履修生からの授業の改善点を反映しながら内容を更新していく。共に授業をデザインする意識をもって臨んでほしい。

教員との連絡・相談方法

相談可能場所

相談可能時間

E-mail Address※ [at]は@に置き換える。

補足

katsumata[at]seijo.ac.jp

授業開始前・終了後に直接対応する。左記のメールアドレスやWebClassのメッセージ機能で連絡も可能。面談希望者はアポイントを取ることもできる。

その他

備考(特記事項)